

イスラーム地域研究のネットワークは、文部科学省「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」に採択されました。このネットワーク型事業は、現代問題への歴史的なアプローチと地域間比較の手法を活用することにより、イスラームとイスラーム文明に関する実証的な知の体系を築くことを目的としています。
このネットワークはまた、平成20年10月に共同利用・共同研究拠点として文部科学大臣認定を受けました。それにより、これまで構築してきた「イスラーム地域研究」プロジェクト(1997-2002年)を継承する人間文化研究機構(NIHU)プログラム「イスラーム地域研究」のネットワーク型の共同研究が、さらに強化されることとなりました。具体的には、中心拠点である早稲田大学と、東京大学、上智大学、京都大学、東洋文庫の各拠点が研究テーマを公募する公募研究、そして各拠点の研究を増強するための拠点強化事業が新たに実施されます。
21世紀に入ると、同時多発テロ(2001年9月11日)をかわきりに、米英軍の空爆によるターリバーン政権の崩壊や同じ米英軍の侵攻によるフセイン政権の崩壊など、世界を揺るがす重大事件が相次いで発生しました。これらの事件や戦争の背後には、「イスラームのグローバル化と先鋭化」という事実が存在します。21世紀における世界の動向、石油資源の問題、地域紛争の性格などを正しく理解するためには、この新しい現実をふまえたうえで、イスラームと各地域社会との関係を実証的に明らかにすることが不可欠です。本プログラムは、「イスラーム地域研究」プロジェクト(1997―2002年)を継承し、これをさらに発展させることによって、日本におけるイスラーム研究・教育の拠点形成をめざします。各拠点の共通課題は次の通りです。
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現地の研究者を含む国際的な共同研究を実施し、「他者」と「当事者」双方の目を通してイスラームと地域」の係わりを分析することにより、現代イスラーム世界について実証的な知の体系を築く。 |
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各研究拠点における研究の基盤となる文献資料を収集、整備し、前プロジェクトで開発されたアラビア文字による情報検索システムを整備して、蓄積された史資料のデータベース化、情報公開の国際化をさらに促進する。 |
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国内・国外の若手研究者が本イスラーム地域研究へ参加することを積極的に奨励し、国際的な活動を通じて次世代のイスラーム研究を担う若手研究者を養成する。 |
以上の趣旨をご理解いただき、自薦・他薦で多くの方々に参加していただければ幸いです。個人研究と共同研究との折り合いをつけながら、10年、20年と息の長い研究を継続したいと思っております。イスラーム研究に新しい時代が到来することを予感しながら、国内・国外の皆様に前向きのご協力をお願いする次第です。
